SexyZoneの魅力的な楽曲たち〜POP×STEP!?発売に寄せて〜

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 先日発売されたSexyZoneのニューアルバム「POP×STEP!?」

 

 

tofubeatsやLUCKY TAPES、そしてMステ出演が決まったchelmicoまで参加しているこの作品は、今までSexyZoneの楽曲に触れてきていなかった方々からもたくさんレビューが上がっていて、ファンとしては非常に嬉しさを感じる日々である。

 

そんな中で、時折見かけるのがこの声

 「このアルバム以外にオススメな曲ないの?」

 

あるんだ...!

 

心が叫びたくなるほど、良曲揃いなんだ...

 

だが、サブスク優勢のこのご時世、いくら嵐以外のアーティストはサブスク解禁されていないとは言え、なかなかそう簡単にCD購入に踏み切れないのものである。

 

そんな少しSexyZoneの楽曲に興味のある方々が、少しでもCD購入の際に参考にしていただければと、私の独断と偏見で、POP×STEP!?で興味を持ってくれた層にオススメしたいSexyZoneの楽曲たちを紹介していく。

 

楽曲はドワンゴレコチョクなど一部のサイトでダウンロードや試聴が可能なため、この機会にもっと、SexyZoneの持つ音楽性の良い部分を知っていただけたら幸いである。

 

※2021年2月18日加筆

→10周年アルバムSZ10TH発売をうけて収録楽曲は「※SZ10TH収録」と表記

 

※楽曲の表記に関して
曲名(発売年/収録シングルorアルバム名)で表記

 

 

① Unreality (2018/XYZ=repainting)

 ※SZ10TH収録

 

この曲は今のSexyZoneのクリエィティブでパフォーマティブな要素を決定付けた楽曲と自分は考えている。

 

元々このXYZ=repaintingというアルバム自体、彼らの作品の中でもかなり「攻め」の姿勢が強い作風を持っていて、これまでグループの楽曲では採用してこなかったオートチューンを使った楽曲であったり、ブラックミュージック的要素を多く使うアーティストからの提供曲であったり、それまでジャニーズの王道的なサウンドが多かった彼らに、より音楽生の幅を持たせることになった作品である。

 

その中でも、このUnrealityと言う楽曲は、本来メンバーの菊池風磨くんがソロ曲の候補としてキープしていた曲だ。曲自体はEDMのダンスチューンで、作りが洋楽的。元々ソロでクールな楽曲が多かった風磨くんのイメージにぴったりだったところを、風磨くんの強い希望によりグループの楽曲として採用した経緯がある。メンバーがアルバムの「裏テーマ曲」と言うほどに、「塗り替える」という意味を持ったこのアルバムで、異質な輝きを放っている。SexyZoneに対してキラキラアイドルソングのイメージがあった人ほど、意外性を感じるのではないだろうか。

 

アルバム曲のため、音楽番組などで披露できないのが非常に惜しく、個人的にはこの曲が表題でもよかったのでは!?と思うほどに、洗練された楽曲である。

 

 

recochoku.jp

 

②Twilight Sunset(2018/イノセントデイズ初回B盤)

 ※SZ10TH収録

 

SexyZoneは表題こそトンチキと言われる面白おかしい愉快でカオスな楽曲や、とびきりアイドルで爽やかな楽曲が多いが、カップリングは遊び心が満載の曲選で、カップリング曲だけのコンサートをして欲しいと言う声が上がるほど良曲揃い。その中でもTwilight Sunsetは聴き心地の良いジャズサウンドがベースの楽曲である。ロマンチックで切ない歌詞と日が沈み、星が浮かび始めた海辺を思わせるようなサウンド、そして5人の柔らかいユニゾンが相まって良い味を出している。

 

この曲は2019年のコンサートツアーPAGESでアコースティックアレンジされている。もしこの中で、FNS歌謡祭でアコギ持った佐藤勝利くんが印象的なSexyZoneの「夜空ノムコウ」を見て、「良いな〜」と感じている人がいるなら絶対に見て欲しい。原曲以上に日が落ちる情景が浮かぶような曲のアレンジで、4人が座ってしっとり歌う姿も至高である。

 

ただ残念なのが、この楽曲が初回B盤に収録されていることだ。 SexyZoneはシングル・アルバム関係なく、初回B盤は特典映像としてバラエティ番組が収録されている。学校へ行こう!やドキュメンタルなどの演出を手掛けた方が関わっているため、内容が濃く、ファンも布教用に追加購入する。つまり、在庫がなくなりやすく、入手しようとしても難しい場合があるのだ。ただ、音源サイトで一部聴けるので、ぜひ、騙されたと思って聴いて欲しい。

 

recochoku.jp

 

イノセントデイズ 初回限定盤B(CD+DVD)
イノセントデイズ 初回限定盤B(CD+DVD)
 

 

③Rainbow Light(2017/ぎゅっと通常盤)

 

おそらく今回でたアルバムPOP×STEP!?にいちばん近しいイメージのポップスではないだろうか。個人的には、ジャニーズらしさも残しつつ、耳馴染みがいいし、かつRainbowという題名がまるでレインボーブリッジを走り抜ける瞬間を想起させるので、アルバムコンセプトにも非常にマッチしているなと感じている曲だ。

 

ただ、人気曲ではあるが、披露されたのは2017年の少年倶楽部での1回きり。振り付けも付いていて、てっきりその次の年のツアーでやるもんだと考えていたので、地味にお預けを食らっている状態なのだ。ライブでのパフォーマンスを熱望する人も多い楽曲である。

 

きっと嵐が20代あたりの時の楽曲が好きな人も、この曲は好みなんじゃないかとも思う。 

 
 

books.rakuten.co.jp

 

④make me bright(2019/PAGES) 

 

iriさん提供曲。アルバムPAGESの楽曲の中でも非常に人気が高い楽曲である。今のSexyZoneが強みとして昇華しつつあるアーバンでお洒落な雰囲気が前面にでている楽曲だ。キラキラも似合うけれど、こういう少し、しっとり影っぽい曲も似合うのが彼らの魅力だと私自身この曲を聴いて確信に変わった気がする。

 

歌割が非常に大胆ではあるが、個人的には中盤のマリウスの低音パートにドキっとしてしまう。それまでは柔らかい声質で、グループの楽曲に明るく可愛くスウィートな魅力をもたらしていたマリウスが、今回は楽曲に深みを持たせる渋い声で、端的にいうと非常にセクシーである。声変わりの前の段階では、絶対に歌いこなすことが難しかったであろうこの曲を、全員で消化できる年齢になったのだと、感慨深ささえ生まれてしまう。今回のPOP×STEP!?ではメロディー的にもそうだが、歌詞的にもBlessedといちばん相性がいい気がしているので、合わせて聴いてもらいたいような楽曲である。

 

Sexy Zone Official Site|DISCOGRAPHY

前レーベルのポニーキャニオンサイトで試聴が可能である。


 

⑤レディー・スパイシー(2014/君にHITOMEBORE)

 

これはファンの間では3人期という、佐藤勝利中島健人菊池風磨の3人が SexyZ oneとしてメインで活動し、年下組の松島聡マリウス葉はJr.と派生ユニットを組み別れて活動していた時期に発売したシングルのカップリングである。ファンとしては少し遺恨がある時期ではあるが、楽曲に罪はない。

 

この曲は、KinKi Kidsの楽曲を多く手掛けている堂島孝平氏による楽曲で、ジャジーでジャニーズらしいポップである。当時の年下組の年齢を考えると声質を考えると、この3人だから歌えたであろう楽曲であるが、実際の音源で歌っている3人とも今と比べると非常に幼く(当時は佐藤が18歳、中島が20歳、菊池が19歳)、メロディー的にも歌詞的にも、どこか背伸びして歌っている感覚が強いのが面白いポイントである。コンサートでは中島健人のソロコンサートのみで披露されているので、ぜひ、平均年齢が24歳に近づいている今、再度歌い直してほしい曲の1つだ。

 

これ以外にも堂島曲と言われる楽曲はMiss Mysterious(2016/勝利の日まで)や、HIT THE HEARTBEAT(2017/ぎゅっと初回B盤)があり、Miss Mysteriousは2017年のコンサートSTAGEで披露されている。

 

recochoku.jp


 

 

ここまで5曲をピックアップしたが、これ以外にも、紹介したいカップリングやアルバム曲がたくさんある。

 

おそらく永遠と文を書き連ねてしまいそうなので、以下に曲名等一言コメントのみ記載しておく。

 

 

⑥Spark Light(2018/カラクリだらけのテンダネス初回A盤)

 Unrealityができたからこその楽曲。マリウスの英語ラップが最強。

 

⑦SlowJam(2017/ROCK THA TOWN通常盤)※SZ10TH収録

アーバンさが似合うのでは?とファンに意識づかせたカップリング曲。

 

⑧Love Confusion(2016/Welcome to SexyZone)

ジャズ風のバラード。歌詞がとにかく綺麗。

 

⑨Wonder Love(2019/PAGES)※SZ10TH収録

耳馴染みの良さはピカイチだが、コンサートの演出によりファンはうかつに聴けなくなってしまった罪深さもある楽曲。

 

⑩Pheromone(2018/XYZ=repainting) 

POP×STEP!?の禁断の果実と一緒に聴いてほしい。ジゴロ感が満載。

 

 

彼らの楽曲はお洒落さと、ジャニーズアイドルらしいカオスさの両軸を失わずに、進んでいっていることが最大の魅力だ。

 

以前ベストテキストの記事をまとめた際にも、メンバーが元々自分たちがやってきたカワイイコンセプトであったり、カオスさを手放したくないとも話している。むしろいろんな色に染まることができ、それぞれで、高得点を叩き出せる彼らの「声」はファンとしてもいつまでも武器にしていてほしい部分でもある。

 

ここで紹介した楽曲は非常にお洒落なタイプの楽曲が多いが、ぜひ、彼らのもう一つの魅力である、「トンチキソング」で脳天をブチ抜かれる感覚を味わってほしいなと思う。トンチキソングの話はまたいつか・・・